大奥【第17巻】は2019年9月5日(木)に発売されました。
この記事では大奥最新刊17巻のあらすじや感想(ネタバレ含む)をご紹介します。
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大奥【第17巻】最新刊のネタバレ・内容
頑なに拒んでいた総触れに毎日出るようになった和宮(親子ちかこ)。
家定の正室であり、家茂の後見を託されている天璋院胤篤は家定の気性の優しさが和宮(親子)の心を柔らかくほぐしたのではないかと考える。
大奥総取締役の滝山は胤篤に同感し、家茂と和宮が本当の夫婦でないことを残念がった。
和宮の母である観行院は気鬱からの頭痛が辛くてたまらない。
男装した女房の土御門に助けを求めるが、土御門はそれを突っぱねる。
立場上は観行院と同輩なので、苦労を掛けられたくないのである。
二人の諍いを聞いてしまった和宮(親子)は必死で母の観行院のフォローをするが、観行院は本当の和宮に会いたい、亰に帰りたいと泣くのだった。
その状況に心を痛めた家茂は、かつての自分の乳母・波江を頼ることに。
しかし波江は中風を患い、城に上がることができない体だった。
そこで波江の三女・志摩をお城に上がらせ、すぐに家茂の元へ。
志摩は名前を能登と変え、官人として男装をし、観行院のお世話係になった。
能登のおかげで体を休めたはずなのに、体調がひどくなるばかりの観行院。
京に帰りたいと和宮(親子)に泣きつく。
和宮(親子)は顔面蒼白になりながらも自分も母に甘えたかったことを必死に訴えるが、観行院は号泣するばかりで聞く耳を持たない。
和宮(親子)は声も無く、涙を流して絶望するのだった。
和宮(親子)は家茂に観行院を京に帰してほしいと頼む。
家茂は和宮(親子)も一緒に亰に戻そうと言うが、和宮(親子)はそれを断る。
自分が戻ることで体が弱い本当の和宮が江戸に連れてこられるのを防ぎたいのだ。
母・観行院を思い、涙を流して頼む和宮に心を動かされた家茂は、観行院だけを亰に戻すことに決める。
寝所で話す家茂と和宮(親子)。母・観行院を独り占めしたくて和宮の振りをして江戸までやってきたのに何一つ手に入らなかったと言う和宮(親子)。
和宮(親子)は家茂に土下座して謝り、偽物の和宮(親子)が不都合なら和宮(親子)を殺して、病で亡くなったことにして欲しいと頼む。
私が死んだところで悲しむ者など誰もいないのだから大丈夫よ、と言う和宮(親子)に、家茂は、私がいると力強く伝えるのだった。
さと姫という名の猫をとても可愛がっている天璋院胤篤。
しかし、さと姫には好かれていないようだ。
さと姫が胤篤の部屋を抜け出して遊びに行く先は和宮(親子)の部屋である。
家茂が京へ上ってしまい、手持無沙汰だった和宮(親子)は、胤篤にさと姫に好かれる方法を教えたり、さと姫へのお土産を持って胤篤の部屋に遊びにいったりして、少しずつ胤篤と打ち解け始めた。
一方、帝に攘夷を約束するため亰に上った家茂は、その誠実な人柄と、帝への誠心誠意の態度から帝に大変気に入られ、なかなか江戸に帰してもらえない。
家茂は帝と二人きりのときに、和宮が実は女性で、かつ帝の実の妹宮であることを伝える。
妹宮の存在すら知らされていなかった帝は、家茂との別れのときに宸翰(帝直筆の手紙)を家茂に預ける。
将来不測の事態が起こったときに、和宮は本当の和宮ではないが、親子は実の妹宮なので守るようにと一筆したためたものだ。
帝の親子への格別な配慮に涙ぐむ家茂。
家茂は滞京予定を大幅に延ばし、上洛して三か月後にようやく江戸に帰ることができた。
家茂の帰りをソワソワしながら待っていた和宮(親子)に、家茂はお土産として見事な文様の小袿を渡す。
贈られた小袿を着て心なしか嬉しそうな和宮(親子)が天璋院胤篤とともに側室を用意しておいたことを伝える。
しかし、家茂はそれを断る。
不満そうな和宮(親子)に家茂は自分には時間がないことを伝える。
帰ってきたばかりにも関わらず、また近いうちに家茂が亰に上らねばならないことを察してショックを受ける和宮(親子)なのだった。
帝の詔により、長州藩を堺町御門の警護から罷免し、長州寄りの公家たちも京都から追放した島津久光。
一橋慶喜は馬鹿たちがいなくなったと喜ぶ。
京の帝の御前で志ある大名と徳川家で政を取り決めていく方策を参与会議と名付け、それに出席するように家茂に要請する帝。
家茂は帝の期待に応えるべく、亰に上ることを決意する。
しかし、この参与会議はたった二か月で瓦解することになった。
突如一橋慶喜が他の参与たちに暴言を吐いたのが原因である。
家茂は慶喜の思慮の浅さを責めるが、慶喜は武家の頭領として徳川の地位を守るためにどれだけ苦労しているか分かるのかと詰め寄る。
軍艦奉行になっていた勝海舟から慶喜の巷の評価が散々であること聞いたり、帝から慶喜はダメだと言われたりしたことも重なり、家茂は慶喜が次期将軍の器でないことを悟るのだった。
次期将軍に慶喜をすることはできない。
しかし、家茂は心労からか一年「月のもの」が来ておらず、子供を産むことはできない。
そこで家茂は田安徳川家から養子をとることにした。
お世継ぎ問題が一先ず解決したと思われたとき、家茂が体調不良で倒れてしまう。
家茂は脚気であった。脚気は症状が悪化すれば死に至ることもある病である。
当時は脚気になる原因も判明しておらず、恐ろしい病の一つだった。
しばらくすると家茂の症状も治まり、政務に精を出す家茂。
田安徳川家から養子をとる件も着々と進んでいく。
そこで家茂は養子をとることを和宮(親子)に伝える。
和宮(親子)はまことの夫婦でもなく、ましてや家茂と和宮(親子)は女同士なのに、二人で人の親になることにとても驚く。
しかし家茂の決意は固く、この国と徳川家を共に守ってほしいと言われ、戸惑いつつも受け入れる和宮(親子)なのだった。
第二次長州征伐に参加するため、また江戸を離れる家茂を和宮(親子)はわがままを言ってなんとか江戸に留めようとする。
しかし家茂は出立していった。
和宮(親子)は増上寺の御代仏を取り寄せ、床の間に置き、部屋の外を廻ってお百度を踏むことにした。
家茂の無事を祈ってのことである。
和宮(親子)は必死に祈っているときに名案を思い付く。
和宮(親子)はすぐに天璋院胤篤と大奥総取締役の滝山部屋に呼び、和宮(親子)が妊娠をし、家茂が妊娠したことにして、家茂を江戸に呼び戻す作戦を伝える。
「という訳で一刻も早く誰か私と子を作ってほしいやわ」と和宮(親子)。
驚きすぎて誰一人声を発することができない。以下次号!
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大奥【第17巻】最新刊の感想
今でいう毒親・観行院のご機嫌取りを必死でしたり、聞く耳を持たない観行院に自分の気持ちを伝えようとしたり、愛がほしくて頑張っているのにどうにもならない和宮(親子)が可哀そうで、感情移入してしまいました。
観行院は本物の和宮のことしか愛していない。
愛されていない方にとってその事実がどれほど辛いか…。
兄弟がいる人には胸に刺さる内容だと思います。
とても幸運なことに和宮(親子)には我がままを言っても笑顔で聞いてくれて、いつでも自分を尊重してくれる家茂がいます。
和宮(親子)の心が癒されて、家茂と同じように和宮(親子)も家茂を大切に思っていく過程が心地よいですね。
家茂は働かされすぎて可哀そうです。
家茂に与えられた重責が心も体も蝕んでいて、彼女を誰かに助けてほしいものです。
和宮(親子)は家茂にとって心の支えにはなっているのだろうけど、政務は手伝えないですからね。
まとめ
以上、大奥【第17巻】のネタバレ・感想をご紹介しました。
和宮(親子)が、男であるとか女であるとか関係なく、一人の人間として幸せになってほしいですね。
次の巻が早く読みたいです!
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